パンの香りが漂う幸せな朝。焼きたてのパンを自宅で手軽に楽しめるホームベーカリーは、忙しい毎日を送る現代人にとって強い味方ですよね。
しかし、「ホームベーカリーって電気代が高いんじゃないの?」と心配している方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、ホームベーカリーの電気代について徹底的に解説していきます!
様々なメーカーのホームベーカリーの電気代を比較したり、電気代を抑える方法を紹介したりすることで、皆さんが安心してパン作りを楽しめるよう、役立つ情報をお届けします。
ホームベーカリーの電気代を徹底解説
ホームベーカリー1回あたりの電気代は?
まず気になるのは、ホームベーカリーを使うと1回あたりどれくらいの電気代がかかるのかということですよね。
実は、ホームベーカリーの電気代は、機種や機能、使用するコース、運転時間によって大きく異なります。
例えば、1斤の食パンを焼く場合、消費電力が500Wの機種で3時間運転すると、1.5kWhの電力を消費します。1kWhあたりの電気料金を30円とすると、1回の電気代は約45円となります。
計算式
- 消費電力(W) × 運転時間(h) ÷ 1000 = 消費電力量(kWh)
- 消費電力量(kWh) × 1kWhあたりの電気料金(円) = 電気料金(円)
この計算式を参考に、お使いのホームベーカリーの消費電力と運転時間から、電気代を計算することができます。
主要メーカーのホームベーカリー電気代比較
では、実際に主要メーカーのホームベーカリーの電気代を比較してみましょう。
メーカー | 機種 | 消費電力 | 1斤の食パンを焼く際の平均運転時間 | 1回あたりの電気代(目安) | 主な特徴 |
---|---|---|---|---|---|
パナソニック | SD-MDX102 | 430W | 4時間 | 約52円 | 独自の「インバーターモーター」を搭載し、きめ細かいパン生地を実現 (詳細は後述) |
象印 | BB-ST10 | 450W | 3時間30分 | 約47円 | 「ダブルIH加熱」により、パンの外側をパリッと、内側をふんわりと焼き上げる |
アイリスオーヤマ | IBM-020 | 550W | 3時間 | 約49円 | 豊富なメニューとコンパクトなデザイン (詳細は後述) |
シロカ | SHB-712 | 500W | 3時間 | 約45円 | シンプルな操作性とスタイリッシュなデザイン (詳細は後述) |
※1kWhあたりの電気料金を30円として計算
この表からわかるように、メーカーや機種によって電気代に差があることがわかります。
一般的に、消費電力が低い機種や、運転時間が短い機種の方が電気代は安くなります。
アイリスオーヤマ:ホームベーカリーの電気代
アイリスオーヤマのホームベーカリーは、比較的低価格で購入できる点が魅力です。
例えば、「IBM-020」は、豊富なメニューとコンパクトなデザインが人気の機種です。
消費電力は550Wで、1斤の食パンを焼くのにかかる時間は約3時間です。1kWhあたりの電気料金を30円とすると、1回あたりの電気代は約49円となります。
10種類の食パン、全粒粉パン、フランスパン、米粉パン、天然酵母パンなど、様々なパンを焼くことができます。また、うどんやパスタ、ピザ生地、もちなども作ることができ、一台で幅広い料理を楽しむことができます。
パナソニック:ホームベーカリーの電気代
パナソニックのホームベーカリーは、高機能でパンの焼き上がりの良さに定評があります。
「SD-MDX102」は、独自の「インバーターモーター」を搭載し、きめ細かいパン生地を実現する機種です。
このインバーターモーターは、従来のモーターよりもきめ細かく回転数を制御することができるため、パン生地をこねる際に発生する摩擦熱を抑え、グルテンの生成を促進します。
その結果、きめ細かく、弾力のあるパン生地を作ることができます。消費電力は430Wと比較的低く、1斤の食パンを焼くのにかかる時間は約4時間です。1kWhあたりの電気料金を30円とすると、1回あたりの電気代は約52円となります。
シロカ:ホームベーカリーの電気代
シロカのホームベーカリーは、使いやすさとデザイン性を両立させた機種が揃っています。
「SHB-712」は、シンプルな操作性とスタイリッシュなデザインが人気の機種です。初心者でも簡単に操作できるよう、わかりやすいボタン配置と液晶画面を採用しています。
また、キッチンに馴染みやすいシンプルなデザインも魅力です。消費電力は500Wで、1斤の食パンを焼くのにかかる時間は約3時間です。1kWhあたりの電気料金を30円とすると、1回あたりの電気代は約45円となります。
象印:ホームベーカリーの電気代
象印のホームベーカリーは、高い技術力で美味しいパンを焼き上げることができると評判です。
「BB-ST10」は、「ダブルIH加熱」により、パンの外側をパリッと、内側をふんわりと焼き上げる機種です。ダブルIH加熱とは、上部と下部の両方にIHヒーターを搭載することで、パンを均一に加熱する技術です。
これにより、外はパリッと香ばしく、中はふんわりとした食感のパンを焼き上げることができます。消費電力は450Wで、1斤の食パンを焼くのにかかる時間は約3時間30分です。1kWhあたりの電気料金を30円とすると、1回あたりの電気代は約47円となります。
電気代を抑えてパン作りを楽しむ方法
ホームベーカリーは、毎日使うと電気代が気になってしまうという方もいるかもしれません。
しかし、ちょっとした工夫で電気代を抑えることができます。
ここでは、ホームベーカリーでパンを作る際、電気代を抑えるための方法をいくつかご紹介します。
節約できるホームベーカリーの選び方
まず、ホームベーカリーを選ぶ際に、消費電力の低い機種を選ぶようにしましょう。
消費電力が低いほど、電気代を抑えることができます。
また、タイマー機能付きの機種を選ぶこともおすすめです。
タイマー機能を使えば、夜間電力など、電気料金の安い時間帯にパンを焼くことができます。
さらに、初期費用だけで判断せず、長期的な視点で選ぶことも重要です。例えば、高価な機種でも、省エネ性能が高く、消費電力が低い機種であれば、長期的には電気代を節約できる可能性があります。
例えば、消費電力が100W低い機種を選ぶことで、1回のパン焼きで約10円の節約になります。1ヶ月に20回パンを焼く場合、年間で2,400円の節約になります。このように、少しの差でも、長い目で見ると大きな節約につながる可能性があります。
ニーディングとベーキングモードによる電気代への影響
ホームベーカリーは、機種によって様々なニーディング(こね)モードとベーキング(焼き)モードを搭載しています。これらのモードによって、消費電力や運転時間が異なり、電気代にも影響を与える可能性があります。
例えば、「早焼きモード」は、高温で短時間で焼き上げるため、消費電力は高くなりますが、運転時間は短くなります。一方、「全粒粉モード」などは、低温で長時間かけて焼き上げるため、消費電力は低くなりますが、運転時間は長くなります。
それぞれのモードの消費電力と運転時間を確認し、電気代を意識しながら使い分けることで、より経済的にパン作りを楽しむことができます。
ただ、そこまで大きな差にはならないのであまり神経質にならずにパン作りを楽しんでくださいね!
一次発酵の電気代を抑える
パン作りにおいて、一次発酵は最も時間のかかる工程です。
ホームベーカリーによっては、一次発酵だけを室温で行う「室温発酵」機能が搭載されている機種もあります。
室温発酵を利用することで、ホームベーカリーでの発酵に必要な電力を削減し、電気代を節約することができます。室温発酵は、パン生地を常温でゆっくりと発酵させる方法です。
ただし、室温発酵を行う場合は、室温が適切な範囲であることを確認する必要があります。一般的に、25℃~30℃が適温とされています。室温が高すぎると発酵が進みすぎ、パン生地が酸っぱくなってしまうことがあります。
逆に、室温が低すぎると発酵が進まず、パンが膨らまないことがあります。
タイマー機能を活用して電気代を節約
多くのホームベーカリーには、タイマー機能が搭載されています。タイマー機能を活用することで、夜間電力など、電気料金の安い時間帯にパンを焼くことができます。
電力会社によっては、夜間や早朝など、電力需要の少ない時間帯の電気料金を安く設定している場合があります。このような時間帯にホームベーカリーを稼働させることで、電気代を大幅に節約することができます。
タイマー機能を使う場合は、材料をセットしてタイマーをセットするだけで、あとは自動でパンが焼き上がります。忙しい朝でも、焼きたてのパンを楽しむことができます。
オーブンとの電気代比較
ホームベーカリーではなく、オーブンでパンを焼くと電気代はどうなるのでしょうか?
一般的に、オーブンはパン以外にも様々な料理に使えるというメリットがあります。しかし、電気代の観点から見ると、オーブンとホームベーカリーのどちらが経済的かは一概には言えません。
オーブンの消費電力は、機種やサイズ、機能によって大きく異なります。特に、従来型のオーブンは消費電力が大きい傾向があります。
しかし、近年では、コンベクション機能を搭載した省エネタイプのオーブンも登場しており、これらの機種はホームベーカリーと比較しても遜色ない省エネ性能を備えています。
そのため、オーブンでパンを焼く場合の電気代は、使用するオーブンの種類や機能によって大きく変わると言えます。
ホームベーカリーで作るパンのコスパ
ホームベーカリーでパンを作る場合、材料費も考慮する必要があります。
強力粉、イースト、バターなどの材料費を考えると、1斤の食パンを作るのにかかるコストは、市販の食パンよりも高くなることが多いでしょう。
例えば、材料費が200円、電気代が50円かかるとすると、1斤の食パンを作るのに250円かかります。一方、市販の食パンは1斤100円程度で購入できる場合もあります。
しかし、ホームベーカリーでパンを作るメリットは、コストだけではありません。
- 添加物の少ないパンを作れる: 市販の食パンには、保存料や乳化剤などの添加物が含まれていることが多いですが、ホームベーカリーを使えば、これらの添加物を含まないパンを作ることができます。
- 自分好みのパンを作れる: ホームベーカリーを使えば、材料や分量を調整することで、自分好みのパンを作ることができます。甘さや食感、風味などを自由にカスタマイズすることができます。
- 焼きたてのパンを楽しめる: ホームベーカリーを使えば、いつでも焼きたての美味しいパンを楽しむことができます。
このように、ホームベーカリーでパンを作ることは、コスト面だけでなく、健康面や味の面でもメリットがあります。
総括:ホームベーカリーの電気代
この記事のまとめです。
- ホームベーカリー1回あたりの電気代は機種や運転時間によって異なる
- 1斤の食パンを焼く場合、消費電力や電気料金により約45~52円が目安
- 消費電力と運転時間を掛けて電気料金を簡単に計算できる
- パナソニックや象印など主要メーカーによって電気代に差がある
- 消費電力が低い機種の方が長期的に電気代を節約できる
- タイマー機能を活用することで夜間電力で節約が可能
- 一次発酵を室温で行うと電力消費を抑えられる
- 早焼きモードは高消費電力だが運転時間が短い
- 消費電力が100W低い機種で年間約2,400円の節約が可能
- 電気代の節約には初期費用よりも長期的な視点が重要
- オーブンと比較するとホームベーカリーの方が消費電力が低い場合が多い
- 電気代が気になる場合、省エネ性能の高い機種を選ぶべき
- ニーディングとベーキングモードの選び方も電気代に影響する
- 材料費と電気代を考慮するとホームベーカリーは健康面や味で優位
- 焼きたてのパンを安定して楽しむための省エネ工夫が必要